「家で練習するのは電子ピアノでも、生ピアノでのパフォーマンスを上げる方法はありますか?」
こうした質問をレッスンでよくいただきます。今回は、普段からできる工夫や生ピアノの感覚を身につける方法をご紹介します。
生ピアノに慣れる一番の方法は「生ピアノで弾くこと」
結論から言うと、やはり生ピアノで練習する機会を増やすのが最も効果的です。
「レッスンで生ピアノを弾いているから十分」と思う方もいますが、実はそれだけでは不十分です。
レッスン中は短時間で曲を弾いたり、指導を受けながら弾くため、自分の感覚をじっくり確かめる時間が限られています。
レッスンだけでなく、生ピアノのタッチや音の響き、ペダルの反応を自分の体で確かめる時間を持つと、上達はより早くなります。また、録音して後で聴くと、自分では気づきにくい課題も発見できます。
レンタル練習室の活用
自宅に生ピアノがなくても、楽器店やピアノサロンなどのレンタル練習室を利用すれば、気軽に生ピアノで練習できます。防音室なので、音についても気兼ねなく、思い切り弾くことができます。
当教室でも、生ピアノでの演奏力を高めたいという生徒さんは、よく練習室を利用されていて、新しいスタジオなどの情報もこまめにチェックされています。
小さな子どもの生徒さんは、なかなか練習室を頻繁に利用することは難しいと思いますが、親御さんのご実家には生ピアノがある場合は、時々練習に行っているという生徒さんもいます。やはり、完全に電子ピアノだけで練習するより、時々でも生ピアノで練習する方が、効果が高いのはよくわかります。
ハイブリッドピアノという選択
アコースティックピアノがベストなのはわかるが、どうしても住宅事情で置くことができない。その中でも一番良い練習環境にしたいという生徒さんは、ハイブリッドピアノを使用されています。
ハイブリッドピアノは、本物のアコースティックピアノと同じアクション機構(鍵盤を押すとハンマーが動く仕組み)を備えながら、音はデジタル音源で再生されるピアノです。このアクション機構により、鍵盤の重さや反応が本物のピアノに近く、微妙なタッチや強弱の表現も可能です。
私もお店でカシオのGP-510を弾いてみましたが、鍵盤の感触は本物に近く、音も繊細で想像以上に良かったです。それまで抱いていたデジタルピアノのイメージが大きく変わりました。
多くのデジタルピアノは、どんな強さで弾いても(例え強く叩くように弾いても)一定のきれいな音が出る設計になっています。
しかし、ハイブリッドピアノの場合は、弾き方が悪いと音割れがしたり不快な音が出ます。この点が、演奏表現の幅を養ううえで特に優れていると思います。
ですので、やはり実際に弾いてみないとイメージしにくいところもあります。ぜひ一度お店で試してみてください。
電子ピアノでも工夫次第で生ピアノ感覚を身につけられます。できる範囲で、少しずつ試しながら演奏の幅を広げてみてください。