楽譜への書き込みの盲点と第二の楽譜のススメ

楽譜の書き込みは宝物!でも、見落としていませんか?

皆さんは、楽譜に書き込みをしていますか?

「先生に言われたことをメモする」「自分で気づいたことを書き込む」…これはとても素晴らしいことです。書き込みは、練習を効率的に進めるための大切な宝物であり、勉強熱心な証拠だと思います。

しかし、書き込みが増えすぎると、楽譜本来のメッセージが見えにくくなってしまうことがあります。

書き込みすぎると、何が失われる?

作曲家は、作品に込めた想いを、音符や記号でしか伝えられません。強弱記号(p,f)、スラー、アクセントなどは、すべて作曲家からの大切なメッセージです。

でも、あなたの書き込みで楽譜がびっしり埋まってしまうと、これらのメッセージが見えにくくなり、見落としてしまうことがあります。

「この曲らしい表現」とは、作曲家の意図を深く読み解くことから生まれます。書き込みに気を取られ、楽譜本来のメッセージを見落とすのは、とてももったいないことです。

解決策は「第二の楽譜」

そこで、おすすめしたいのが「第二の楽譜」を持つことです。

練習を始める前に、楽譜をコピーしておきましょう。

書き込み用の楽譜:メインの練習で使います。気づいたことや注意点をどんどん書き込みましょう。

・書き込みのないコピー譜:いつでも手元に置き、元の楽譜を確認できるようにします。

練習中は、「第二の楽譜」を広げて、元の楽譜と見比べる時間を必ず持ちましょう。

書き込みに隠れていた強弱記号やスラーを発見したり、新たな表現のヒントが見つかることがあります。

コピーが面倒なら、同じ楽譜を2冊購入するのもおすすめです。

今は電子楽譜も便利です。画面上で書き込みをオンオフできるので、状況に合わせて使い分けるのも良いでしょう。

書き込みはあなたの努力の証です。でも、時には作曲家と向き合う時間も大切にしてみませんか?「第二の楽譜」があれば、それがいつでも可能になります。

この記事を提供した教室はこちらです

原口ピアノ教室

-読譜