徒然草のように

私の心の栄養は、美しいアートに触れることです。

美しいものを観たり聴いたりする時間があれば、それだけで満たされます。

ただ、インプットだけでなく、自分の精神活動として何かをアウトプットすることも

心身の健康を保ためには必要不可欠です。

私にとってピアノを弾くことは、日々感じたことをありのままに表現できる、唯一の手段です。

ピアノを始めてから、そう思えるようになるまでにかなりの年数がかかりましたし、もちろん今でも思い通りにならないことばかりです。

それでも、自分を表現できる手段があることは、生きていく上でとても必要なことだと感じています。

ピアノを通して表現を探求する時間が、自分の人生と向き合う貴重な時間でもあります。

はるか遠い時代に書かれた『徒然草』にも

「どんな趣味でも構わないので、自分のすべてを解放できるものを持つこと、そしてそこに本当の自分がいることに気づくことの大切さ」

が書かれています。

久しぶりに兼好が晩年過ごした双ヶ丘を散歩しながら、ピアノを通して自分の心と静かに向き合い、つれづれの境地を愉しむことができたらどんなに素敵だろう、と思いました。

 

この先、ピアノと同じようにアウトプットできるものが見つかることはなかなか想像できませんが、表現できるものが一つでもあれば、それで十分だと思います。

絵を描く、歌を詠む、詩やエッセイを書く、踊る、花を活けるなど、人によって表現しやすいことは様々で、どれも素晴らしいことだと思います。

「自分らしさが分からず悩む」というご相談を受けることがありますが、私も同じように悩んでいた時期がありました。

でも、自分が一番表現しやすいものを見つけて、ひたすら続けていれば、自分という人間がだんだん見えてくるので、面白いです♪

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